職場のオリーブさん

仕事と私

私の職場に去年の夏頃、中途採用で働きだした女性がいます。明るい性格で一生懸命仕事をされています。私とは書類の受け渡し程度ですが、テキパキと対応されます。そんな短いやり取りの中でも、仕事の覚えの良さが感じられました。

きっかけをつくったお返しは・・・

オリーブさんが勤務し始めて5か月くらい経った頃、「午前中お休みします」とのことだったのですが、結局その日は、出勤することなく終日お休みとなりました。

次の日、私はオリーブさんと話すきっかけを作りました。
出勤してきたオリーブさんに、「きのうは結局一日お休みでしたね」と声を掛けました。
「朝、めまいが酷かったので病院に行ったんですけど、仕事に行けるほど回復しなくて、結局一日休むことになりました」と言われました。

私はここぞとばかりに「今度、お昼でも食べながら、ゆっくりお話でもしましょう」と、ランチに誘ってみました。
「はい。・・・・でも、私 お弁当を持って来るしなぁ」

なんだか体よく断られたような気がしました。なので、それ以上会話は続けませんでした。
普通、社交辞令でも「ありがとうございます」「それでは、今度・・・」くらい言うよねぇ。
と心の中で思いました。でも、オリーブさんはそれを言わなかった。理由はわかりませんけど。

モヤモヤの原因・私の本音が透けて見えていた

体よく断られた?・・・軽いショックの後、心の中がモヤモヤとしていました。
断られたことではない、何か別のモヤモヤでした。
そもそも、私はなんでオリーブさんをお昼に誘おうと思ったのか考えてみたら、

「最近、忙しくなったオリーブさんは、さぞかし大変だろう。ストレスも溜まっているに違いない。それなら私が聞いてさしあげましょう」と、先輩風を吹かしていたんです。

依存しないタイプの人

書類の受け渡し以外の場面で「仕事慣れてきました?」「仕事の量が増えてきたでしょう?」と、声をかけていたんです。それは職場では普通の会話で、むしろ新人さんにとってはうれしく感じる人もいるかも知れません。でも、嬉しいと感じない人もいるんですよ。

芯の強い人は自分で解決したいと思っているので、頼んでもいないのに様子を聞いてきたり、ましてこうして自分の体調が弱っている時に「大丈夫?」みたいな態度は、弱みに付けこもうとしていると取られ兼ねません。私は、オリーブさんに良い顔をして、良い相談相手として依存させようとしていたのかもしれません。だから私を警戒して、ランチを体よくお断りして距離を置こうとしたのだと思いました。

芯の強い人はバランスを重視している

そんな私を見透かされたような、曝け出されたような気分になり、恥ずかしかったんですけど、
それに気づいて良かったと清々しい気持ちになりました。

それから、私はオリーブさんにはネガティブな言葉は掛けないようにしています。
ネガティブではない言葉も差し控えています。
部署も違うし、お互いがよく分からないのに、親しくなりたいと思わないタイプの人もいるんです。

ツンとすましている訳ではなく程よく愛想よく、程よい距離を保ちながら、仕事を淡々とこなす。
無駄に親しくならず依存し合わない。オリーブさんはとてもクールな女性です。

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