私は今日ちょっと先輩面をしてしまいました。4月から新しく入ったパートさんが、私に書類を渡す時に、声も小さいし、内容の説明もしない。オリーブさんの後に入った人だから、きちんと引継ぎをしているはず。なぜ、それをしないんだろう?と、沸々としていました。
この私が新人さんに物申す
ある日、至急の議案書を、私の横のボックスの上に置いて、何か言った?程度の声で立ち去って行きました。ちょうどそこを通った私の上司が気がついて「書類を渡す時は説明をするように、新人さんに一言言っておいてください」と言われました。上司も、新人さんの説明がないことを不審に思っていたようでした。
その日のうちに、3回目の書類を持ってきた時お伝えしました。
「書類を持って来られた時は、その書類の説明をしてください。一つ一つが重要な書類なんです。私も、確認しますが、一言あると助かります」
新人さんは、少し驚いた顔をして、書類に目を落としたまま、「あ、わかりました」と答えました。
スッキリしないのはなぜ?何かズレていた。
言った後、私の心の中には、何かスッキリしないものがありました。
「言ってスッキリ」しないのはなぜだろう。
「上司に言われたから仕方なく言った」わけではありません。
上司に言われなくても、いずれ言ったと思います。
この2,3週間、沸々していたわけですから。
でも、
もし「この人が新人でなかったら言えたかしら?」
もし「気の強い人だったら、同じように言えたかしら?」
相手が違えば、私は態度を変えたのではないか?言い方を変えたのではないか?と、
自分の中で気がついたんです。
4年目に入っても、オドオドしている私が、人に注意をするなんて、
新人さんは、まだ慣れていない(弱い立場だ)から、そこにつけこんで、
言ったのではないだろうか?と考えてしまいました。
私は“強い立場”になりたくて言ったわけじゃないけど、
結果として“相手より上の立場で振る舞ってしまった”ように感じてしまったのです。
後輩が増えていく中、立場が逆転していき、いつの間にか私の中には、先輩面が出来上がっていたのではないか?と顧みました。
注意の境界線
注意するって、相手のために必要なことなのに、自分の心がザワつくのは、やっぱりまだ自信がないからなんでしょうね。私は、できるだけ相手を傷つけないように気をつけましたが、それでも正直、沸々とした感情があったのは事実です。その感情の上で“言う側”に回ったことで、自分が強い立場になってしまったような感覚があって、少し戸惑いました。
優位に立ちたかったわけじゃないのに、結果的にそう見えてしまったかもしれない──そんなふうに思うと、注意するという行為が、なんだかとても難しく感じてしまいます。