コンフォートゾーンは気持ちがいい所

仕事と私

2月に入職した61歳の新人さん。
私も今の職場に就いたのが61歳だったので、親近感を覚えた。

その新人さんとのやり取りの中で、私は何度も
「どう教えたら、分かりやすいだろう」
「どうやったら、覚えやすいだろう」と考えていた。

手順は伝えている。
マニュアルも一緒に作った。
なのに、見返せば済むことでも、
また聞いてくる。
同じところで止まるので、
最初から説明しなければならない。

今更ながらではあるが、
仕事の内容を覚えるのにも、
仕事の効率を良くするのにも、
ほんの少し工夫すると、
うまく進むやり方がある。
どれも特別なことではなく、
仕事を続ける中で
自然と身についていくものだと思う。

新人さんなりに積み重ねてきたものは
あるのだと思うが、
私には少し物足りないように感じたし、
効率が良いとも、思えなかった。

しかし新人さんは、
「このやり方で大丈夫です」
「分からないので教えてください」
そうやって、今のままで進んでいく。

そんな姿を見ながら思ったのは、
人は、できないのではなく、
できない理由を
無意識に選んでいるのではないか、
ということだった。

変わることには、負荷がかかる。
慣れていないことには、不安もついてくる。
指導や注意を受ければ、気持ちが沈むこともある。

だから人は、その手前で止まる。
できない理由を探して、
「だから、やらなくていい」と、
どこかで自分を納得させる。

周りがどう思うと、
「今のやり方で困っていない」と
本人が感じているなら、なおさらだ。

その場所が、いわゆるコンフォートゾーンなのだと思う。

そこはぬるま湯のように心地よくて、
無理をしなくてもいい。
少し効率が悪くても、
大きく困ることがなければ、
そのままでいられる。
そして気づかないうちに、
それが自分の当たり前になる。

私は新人さんに対して、
「少し工夫すれば楽になるのに、
 どうしてやらないのだろう」と思っていた。

けれど、
その人なりのコンフォートゾーンが
あるのだと気づいてから、見方が変わった。

その人にとっては、まだ変わる理由がないのだ。

人は、その時が来なければ変わらない。

必要に迫られた時。
今のままでは立ち行かなくなった時。
あるいは、
自分の中で「変わりたい」と心から思えた時。

そのどれかが揃って、
ようやく一歩が出るのだと思う。

だから、どれだけ外から働きかけても、
“その人にとってのその時”が来ていなければ、届かない。

伝わらないのではない。
周りのアドバイスなど
まだ必要とされていないのだ。

人は、それぞれのタイミングでしか変われない。

だから、周りが変えようとしなくていいのだと思う。
まして、無理に引き上げる必要なんてない。

ただ、心の中でこう思っている。

「湯船からザッパ~ンと立ち上がって、 
 一歩を踏み出してみよう。
 その先には、腰に手を当てて、
 コーヒー牛乳を飲んでいる自分がいるかもしれないよ」

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