不安を無駄に終わらせないために

考えてしまうこと

気の小さい私は、人のちょっとした言動に、感情を揺さぶられてしまいます。きつい言い方をされたり、素っ気ない態度を取られたりすると、「怒っているのかしら?」「私の何が悪かったのかしら?」「また、仕事ができないと思われたかしら?」と、仕事をしながら不安になります。そして一度、そう思い始めると、さらなる疑念に憑りつかれてしまい、まだ起こってもいない余計な恐怖に駆られ、平静さを取り戻すことが難しくなってしまいます。

以前の私はこうでしたが、今は、こういう感情に乗っ取られないように気を付けていることがあります。

相手が本当に、私に対して、そういう気持ちでいるかどうかは、本人に聞いてみない限り分からないのですが、私は一方的にそう思い込む癖があるのです。

少し時間が経つと、相手は、特に怒った様子もなく普段通りだったりします。そして、私は「あぁ良かった。怒っていない」と安堵していたのです。今更ながら、その繰り返しに、疲れてしまっていました。

私は、不安や恐怖から身を守るために、考える時間を飛ばして、大急ぎで自分の殻に避難していたんです。「あの人は怒っている」と、相手の言動に、すぐに反応してしまい、自分のこの感情は正しいと思い込んでいたんです。でも、私のこの感情が正しいとは限らないのなら、決めつける前に、少し冷静になる時間を作ることにしました。

最初から、「そうかもしれない」と決めつけるのではなく、もしかしたら、「そうじゃないかもしれない」という選択肢を選んでみるのも良いかも知れない。

私の頭の中が、勝手な思い込みで支配されないよう、心の中が不安と恐怖で占拠されないように、「そうじゃないかもしれない」という言葉を、呟いてみる。そうすることで、心の平静さが保たれるようになりました。

不安や恐怖は、私たちの心を一気に塗りつぶしてしまうほど強い感情です。
でも、そんな感情にすぐ反応せず、「そうじゃないかもしれない」と一呼吸おいてみることで、心の中に小さな余白が生まれます。
その余白こそが、私の心を守るための“考える時間”となり、思い込みから距離を置くきっかけになります。
不安に振り回されるだけで終わらせないために。
私は今日も、ほんの少しだけ冷静になって、「そうじゃないかもしれない」と自分に声をかけてみます。

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