あなたには、あまり人に知られていない海を、知っていますか?
私は歩いて30分のところに、そんな場所があって、時々行っています。
潮の匂い、かすかな波音、遠くを行き交う船。
対岸のタワーマンション、離れ島。
今日、私は、その海へ行ってきました。
地図にも、ガイドにも載らない、浜辺
ここは、観光客も来ないし、きらびやかなカフェもありません。
ただ静かに、ヨットが置いてあるだけのハーバー。
海水浴場でもないので、静かなもんです。
知る人ぞ知る浜辺です。今日も4組くらいの人しかいませんでした。
島々の輪郭、対岸の街、タワーマンションが蜃気楼のように揺れていました。
白い貨物船の航跡――
停泊中の大きな黒い貨物船――
頭の上を、着陸態勢に入った旅客機が飛んでいきます。
陽水さんの「海へ来なさい」が流れる
井上陽水さんの「海へ来なさい」を聴いていると
ポセイドンから「海へ来なさい」と、呼ばれたような気がして
この浜辺に行きたくなります。
いつも頭の中は、いろんなことをグルグルと考えてしまいますが、
ここに来て、波打ち際を歩いている間は、
ファンタジーな世界に包み込まれて、余計なことは考えなくなります。
自分の好きな場所に行くことの大切さ
人の喧騒から離れて、何も考えない時間。
その“何も考えない時間”が、
私の心をリセットさせてくれます。
今日、私は海に呼ばれて、
少しだけ、元気を取り戻しました。
また、疲れたら来よう。
あの、誰もいない海へ。