今日は、5月5日、子どもの日。
男の子がいらっしゃるお家では、
お庭に鯉のぼりが、5月の風に
吹かれて・・・吹かれて・・・いない。
私が住んでいる所は、マンションが立ち並んでいて、
戸建ての家は、数が少ない。
さっきお散歩がてらに、鯉のぼりを探してみたけど、
一軒も無かった。
マンションのベランダにも、見当たらなかった。
たぶん、お部屋の中には、
ガラスケースに入った武者人形が飾ってあるのだと思うけど。
今、鯉のぼりを見ることができると言ったら、
テレビのゴールデンウィーク特集で
観光地にたなびく多数の鯉のぼりくらいである。
私には、兄と弟がいるが
我が家の庭に、鯉のぼりは泳いでいなかった。
ところが、甥っ子生まれると、
鯉のぼりを飾るようになった。
竹を切ってきたのは、父だそうだ。
3、4mほどの竹の一番上で、回転球がカラカラと回っている。
その下で鯉のぼりが風に、そよいでいた。
その鯉のぼりを弟と見上げながら、
「私たちの小さい頃は、鯉のぼりとかなかったよね~」
と、笑いながら話した。
母にも冗談めかしに同じことを言ったが
母がなんと返事したかは覚えていない。
たぶん、60~70年前の田舎では、
鯉のぼりという慣習は無かったんだと思う。
「サザエさん」で鯉のぼりの話を放送しても、
学校の音楽の時間に「鯉のぼり」を習っても、
それを家庭に取り入れる時代ではなかった。
近所でも、学校の友人の間でも、
それは、同じだったから、
ひがんだ感情をもったことはない。
父と鯉のぼりを見上げていたら、
「孫のために、竹を切って来てくれる人で良かった」
と思った。
私の時代はそれで良い。
でも、「孫に好かれるお爺ちゃんでいてほしい」と
心から願った。
実家では、今年も鯉のぼりは泳いでいるだろうか?
父も母も、そして兄もいない今、
誰が竹を切りに行くのだろう?
あの頃のように、
鯉のぼりを見上げた家族も、
少しずついなくなってしまった。
それでも、家族の誰かが
あの鯉のぼりを見上げているような気がする。

