“お話どろぼう”というこの言葉は、私の娘から聞きました。
それと言うのも、
娘が話していると、
私が自分の話に持っていってしまうから。
「ん?なんで、そんな話になったの?」
「今は、そんな話をしているんじゃないの!」
と怒られてしまう。
「そういうのを“お話どろぼう”って言うんだよ」
話を奪われた方の心のモヤモヤ感を
知っているだけに、
「今は、聞いてあげよう」と
心掛けてはいるものの、
気を付けていても、
ついついやってしまいます。
「相手を不快にさせない自分でいたい」
と思っているけれど、
ただ、
自分が感じたことを、
途中で奪われずに、
最後まで話してみたい、と思う自分もいる。
人の話を盗んだり、盗まれたり・・・
人はみんな、
自分の話を聞いてほしいという気持ちを
心の中に抱えているんですよね。
最近、私は、
人との会話に“静けさ”があったらいいな
と思うようになりました。
例えば、
朝ご飯を食べながらの会話は、少しでいい。
穏やかな会話であれば
一日が動き出すことを静かに促してくれるだろうから。
朝の時間というのは、
人の心がまだ“無防備”な状態に近いと思う。
朝に交わす言葉は、
思っている以上に、
その日の気分に残る気がします。
心理学では、
人は“最初に受け取った感情”に、
その日一日の気分が
影響されやすいと言われているそうです。
だから朝の会話は、
思っている以上に大切だと思うんです。
だから
何気ないやり取り、
穏やかな会話があれば、
十分な気がします。
また、
一日の終わりに交わす言葉も、
静かなほうがいい。
きっと使い倒した心を癒してくれるはず。
「今日は少し寒かったね」
「疲れたね」
「その気持ち、分かるよ」
そんな、
小さなやり取りでいいんです。
夜の会話には、
昼間とは少し違う役割があると言われています。
日中、人は、
仕事や家事、人間関係の中で、
無意識に気を張っている。
頭の中も、
『やること』や『考えること』で、
いっぱいになっている。
けれど夜になると、
心は少しずつ、
“安心できる場所”
“ゆっくりできる場所”を探し始める。
心理学では、
人は安心感を得ることで、
自律神経の緊張が緩みやすくなると
言われています。
だから、
夜の会話が穏やかだと、
心も静かに落ち着いていく。
逆に、
夜に強い言葉や、
責められるような会話が続くと、
寝つきが悪くなったり
脳は緊張したまま眠りへ入ってしまう。
すると、
眠っているようでも、
心は休まりにくくなる。
だから私は、
夜の会話には、
“正しさ”より、
“安心感”の方が
大切なのではないかと思っています。
一日の終わりは、
誰かと競ったり、
気を張ったり、気を遣ったりするのではなく、
静かな会話をしたい。
夜の穏やかな会話には、
心を眠りへ連れていく、
お気に入りの寝具のような
力がある気がします。
人はきっと、
誰かに“ちゃんと聞いてもらえた”
と感じるだけで、
少し安心して眠れるのかもしれません。
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